公式ドラクエ2の後日談!今やるには ややシビアな作り!ドラゴンクエストモンスターズ キャラバンハート
ドラゴンクエストモンスターズ キャラバンハートを
無事にクリアしたので軽く紹介。
キャラバンハートはモンスターズシリーズで言う
1作目のテリーのワンダーランド、
2作目のルカの旅立ち&イルの冒険の2バージョンに続いた3作目。
ドラクエ2の世界が舞台なのにプレイしていなかったので気になってプレイ。
ちなみに、スクウェア・エニックスに合併する3日前に発売したソフトで、
これが事実上 エニックスが発売した最後のソフトとなっている。
ドラゴンクエストビルダーズのようなパラレル設定ではなく、
ドラゴンクエスト25thアニバーサリー冒険の歴史書によると
正式にドラクエ2の後の世界だと書かれている。
ただし、ロトシリーズとは書かれていないので複雑な立ち位置。
主人公はドラゴンクエスト7のメインキャラの1人であるキーファ。
広大な海の広がる世界にたった1つ存在するエスタード島。
その島の王子であるキーファは またもや城を抜け出そうとした所を見つかり、
怒った王様から逃げようと自分の部屋のタンスに隠れたところ、
何者かの声を聞く。気がづけばそこは別の世界。
ふとしたことで病気の両親を助ける手段を探すために
キャラバン旅をしているルインという子供と出会う。
しかし、まだまだ幼いルインにはリーダーは向いていない。
そこでキーファがルインの手伝いと元の世界へ戻るため、
願いが叶うと言われているロトのオーブを求めて
キャラバンリーダーを引き受け旅をすることになった。
他のドラゴンクエストモンスターズシリーズと異なるのは、
キャラバンシステムを導入している点。
馬車1つに付きモンスター1体と様々な能力を持つ職業キャラ最大4人を乗せ、
最大モンスター3体×人間12人のキャラバンパーティを組んで冒険する。
モンスターと人間キャラには『おもさ』というコストがあり、
そのコスト内に収めて編成しなければならない。
人間キャラも攻撃技を使うような職業だと重さがあって
見た目が小型なモンスターや補助系寄りの技な人間キャラだと軽い。
モンスターは体格で重さが決まるので、重いからと言って必ずしも強くはない。
キャラバンに乗せる人間キャラは重要で、
地図を見られるようにする能力を持つキャラもいるので
そういうキャラを乗せないと周辺マップを見ることもできない。
仲間モンスターは基本的にストーリー上で仲間になる。
なら、ドラクエモンスターズなのにどうやってモンスターを仲間にするのか?
一部は除くが今作ではモンスターはストーリー上でしか仲間にできない。
かわりに転身システムなるものが存在。
宝箱に入っているか、戦闘で勝つことで一定確率でモンスターの心を習得できる。
その心を2つ使ってフォズ神官に転身させてもらうことで
新しいモンスターへと姿を変えられる。
若干言葉のニュアンスが違うだけでジョーカー3のように性別の概念がなくなり、
スライム系と動物系の心を使うとバブルスライムに、
モンスターのランクが高い心を使うと
スライムつむりやバブルキングに、といった具合に転身する。
心を選ぶときにそのモンスターの特技やランクが見られるので、
それを参考に選ぶのもいい。迷うようなら、転身結果を見て
ランクの☆が多くなる組み合わせにしておけば困ることはない。
舞台はドラゴンクエスト2でローレシアの王子たちが
シドーを倒して数百年後の話なので、街の名前やBGMに名残がある。
ドラクエモンスターズシリーズは1つの拠点を中心に
様々な世界や島を冒険するが、今作はドラクエ2の世界を
ナンバリングドラクエのように世界を旅してロトのオーブを探し求める。
ドラクエ2からローレシアなどの国がどうなったのかは
作中で語られてる範囲だと「何があったの・・・?」となってしまうが、
一方でサマルトリアは普通に残っているあたり、
「そういえば妹がいたっけな・・・」と納得してしまう。
ストーリーは「勇者ロトとは何か?」に踏み込んでいるので、
「勇者とは何か?」に踏み込んでいたドラクエ11の前身のように思える。
かなり終わり方が興味深かったので、キャラバンハートの続編も見てみたい。
もっとあの3人がどうなったのか、その足跡を追いかけてみたくなった。
しかし、お世辞にもオススメできるゲームかと言うとそうでもない。
画面右上に『F』が見えると思うが、これは食料を表す。
1F=1Gで道具屋などで購入できるのだが、
これがあれば一歩あるくごとにモンスターのHPが1回復する。
逆にFがゼロになっているときに歩くとモンスターのHPが減っていく。
そのため、入手ゴールドが少ない序盤は食料の購入が苦しく、
フィールドでもダンジョンでも容赦なく減っていくので資金繰りが難しい。
全滅してもゴールドは半分になるものの預り所では100G単位で預けられるし
全滅後はモンスター全員HPとMP全快、Fも100補充されているので
デスルーラを前提とした稼ぎを割り切って行うのも1つの手。
ナンバリングドラクエと違ってモンスターに装備品は必要ないが、
ゲームの進行に必須のイベントアイテムがそこそこ値の張るものなので
薬草などの消耗品や食料の購入ばかりにお金を使ってもいられない。
全滅プレイ前に いらないアイテムを換金がわりに買っておくのも
いい手ではあるが、全部で24個しか持てず預けられないイベントアイテムも
その中に含まれるのでアイテム欄が圧迫されやすい。
マダンテがなければ灼熱や輝く息も存在せず、
さらに いてつくはどうを使う敵も存在しないのか全然使ってこないので
補助呪文を使ってブン殴るのが一番早く手っ取り早い。
敵は火力が早い段階で上がっていきやすいのに
ゲーム中盤過ぎぐらいでベホイミを覚えるかどうかなので火力一辺倒に繋がっている。
戦闘アニメもイラストのままちょっと拡大されたり
上下に動くだけで最初から最後まで見た目的に面白みも少ない。
あと、転身するとレベル1からというのを踏まえても
レベル20代でラスボスと戦うのは実際にプレイした上でのバランス的には
悪く感じないが、ちょっと違和感はあるかな。
これは言い換えれば、それぐらいレベルが上がりにくいことを意味するから・・・。
キャラバンの人間キャラは能力が違うから用途によって乗せ換えるのだが
20人までしか仲間にできず、それ以上は誰か1人を外さなければならない。
外したキャラは仲間にしたところへ行けば再び仲間にできるのだが、
ルーラが かなり特殊な条件を満たさなければ使えず、
聖水もなく、エンカウント率も高めなので面倒臭い。
色々踏まえても20人は少ない。
それと、戦士や剣士や武闘家の物理系職業キャラの火力は
モンスターの攻撃力に依存するので余計に物理一辺倒。
魔法使いは何故か固定ダメージなので使いにくいことになっている。
ストーリーも根っこはいいものを扱っているのに
実質的に話が進むのは最終盤だけ。
すごく面白そうなテーマと素材なんだから
もっとロトの子孫たちやテーマについての話を張り巡らせてよかった。
クリア後に戦える隠しボスは この舞台ならではって感じでいいし、
やりこみ要素である魔物の巣やオーブのダンジョンも面白い。
なんだかんだでドラクエ2が舞台も懐かしく、
さらに本編終了後の世界は新鮮味がある。
フィールドを歩いているとイベントエンカウントがあったり
モンスターとキャラバンのメンバーを重さのコストを悩んだりと
新しい試みはあって楽しさに繋がってるところは間違いなくある。
ただ、今やるには厳しい面も多数あるし、
ゲームボーイアドバンスとプレイしづらいので
リメイクなり テリーのワンダーランドRETROのように
システム面で遊びやすくしたものを出してほしいところ。
ちなみに、画像が直撮りをキャプチャが混在しているのは、
新たに撮り直すのが手間に思った自分の手抜きなので申し訳ない。