龍が如く7 光と闇の行方クリア! 熱い男たちが繰り広げる表と裏の世界を描いた群像劇!
龍が如く7クリア! クリアデータによると58時間22分。
これでもサブクエストやミニゲームは飛ばし気味なので、
そこらへんも含めてコンプしようとすると恐ろしいことになりそう。
自分はナンバリング過去作は未プレイなので
過去作キャラっぽい人がどういう人かはわからなかったが、
それをひっくるめた上で7から遊んでも楽しかった!
基本的な部分はファーストインプレッションで触れているので、
この記事では そこを補足するような形の方向性でいきます。
ストーリー部分はクリアまでプレイしても最高の一言にかぎる。
主人公の春日一番は、オープニングの時点では極道をやっていて、
シノギとして金を巻き上げてこいと言われるものの
騙されて金を巻き上げられた人に返してこいだの、
財布ごと持って来いと言われたので中身の金だけ返して済ませたりと、
極道としては失格だが根っこに置ける人の良さが見える話から始まり、
ほんの少しでも世話になった人や必死の頼みごとをしてくる人に対しては
無下にできず、なんとしても力になってやろうという熱い一面も見せる。
そして春日と一緒に数々の敵に立ち向かう仲間たちも良いキャラばかり。
春日にただ影響されて付いていってるわけでもなく、
各々で春日に付いていく動機をしっかり描いているので違和感もない。
仲間も点々と春日の無茶に対して突っ込みはするが、
春日の熱さに感化されるだけではなく
春日が頭はまわるし喋りも上手いキャラなので
キチンとした勝算があったうえでの行動だったり、
相手の深いところにある考えを見抜いたり、
敵を言い負かしたりするので単なる考えなしの
無防備に正面から突っ込んでいくようなやつではない。
仲間たちも各々良いキャラをしていて、
春日にはないものを持っているので
春日に足りないところを仲間が、
仲間に足りないところを春日が補うという
パズルピースのようなパーティメンバーが実に心地良い。
春日と仲間の交流は町の各所でパーティチャットとして見られたり、
バーで飲んで仲間との絆レベルを上げるときに
各々のドラマを垣間見たりできる。どれも見ていて面白いし、
春日や仲間のが実に良いやつばかりなので気分的にも晴れやかになる。
ミニゲームは豊富で1つ1つが楽しく、
妙にやりこみがいがあるものも多いので
脇道要素と思いきや がっつり遊んでしまう中毒性の高さも。
個人的には最初面倒だと思った会社経営が
いざやってみたら丸1日遊ぶほどハマってしまった。
あえて欠点を言うなら、ゲームバランスが妙にシビアなのと
シンボルエンカウント形式なので経験値稼ぎしたいのに
エンカウントするのが妙に面倒くさく感じたり、
範囲攻撃の範囲が表示されないので敵を巻き込みにくかったり
ボス戦で全滅した時に「ステータス画面を開いて準備をしてから再戦」
が無いせいで耐性装備をつけかえてから挑もうと思ってもそれができず、
わざわざセーブポイントから やり直さなければいけない手間もある。
ダンジョンはいくつかあるが、お世辞にも面白いとは思えない。
バトルのテンポも、もう少し良ければってところは感じた。
キャラクターのジョブチェンジによる育成で
使える技を増やしていく面白さはあるので、
もうひと手間の調整が欲しかったかな。
自分は龍が如くシリーズは北斗が如くとジャッジアイズしか
プレイしたことないので、純粋に過去作と比較はできないが
心が折れて何かしらの理由でホームレスになった者たち、
表の世界で暮らしたいが何かしらの理由でそれが出来なくなって
社会から はみ出すこととなってしまった春日たちが
思わぬ事件に巻き込まれ、出会いと別れを経験し、
裏に潜む黒幕を追い詰めていく流れは素晴らしい。
春日は自分の感情も余すことなく曝け出していくので
声優さんの演技もあって終盤の展開は本当に良い。
昔から抱えていた、ある人に対する思いを何もかも吐き出すシーンは
涙を流しながらプレイしていた。
春日は決して強い人間ではなく、1人では弱い人間にすぎない。
それを自覚しているからこそ仲間たちの助けが必要だと自覚し、
仲間への思いと熱さがストーリーに対する極上の味付けになっている。
RPGとしては粗は間違いなくある。
ストーリーとしての粗も細かく見ていけば随所にある。
だが、自分はそういった粗も含めて気に入った1本。
サブタイトルの「光と闇」が何を意味するのかわかった瞬間も震えた。
賛否は強く別れるタイトルかもしれないが、
心を震えさせる男”たち”のドラマは間違いなく楽しめるゲームだ。