シナリオはグッド!システムは今じゃ微妙!一昔前の西部劇FPS!コールオブファレスガンスリンガー
コールオブファレスガンスリンガー、
難易度ノーマルでクリアしたのでサッと紹介。
自分がプレイしたのはニンテンドースイッチ版。値段は2200円。
プレイステーション3とsteamでも配信されていて、
プレイステーション3では1551円、steamでは1600円。
両方とも発売年が2013年と古めのゲーム。
時代は西部開拓時代。
プレイヤーは賞金稼ぎのサイラスとなって賞金首たちを追う長い旅に出る。
旅に出るというか、作中では その旅の話を周囲の人たちにしながら
ゲームが進む過去回想タイプの内容だが!
ジャンルはFPSで、グラフィックも2013年のものから
どれほど手を加えたかは わからないが、今基準で見ても悪くはない。
行き先も☆マークで教えてくれるし、基本は一本道なので迷うこともない。
特定のタイミングだと特殊な演出が発生することも。
例えばリボルバーを持っていると、銃口をフッと吹いたりとかね。
完全な1人用のゲームだからこそのシステムもあり、
敵を倒すと経験値を獲得し、スキルを好きなものに振り分けて習得できる。
近距離・長距離・二丁拳銃の3スタイルから選び、
照準が敵に合うとカーソルの移動が遅くなって狙いやすくなるものから
敵の弾を僅かだが防げたり、グレネードがわりとなるダイナマイトを投げたあと
射撃ボタンを押せばオートで撃ちぬいて
好きな場所とタイミングで起爆させるスキルもある。
ソードオフショットガンも二丁持ちできるスキルもあって、
近距離なら圧倒的な火力を誇る。
敵を倒して画面左上のゲージが溜まると
一定時間、敵が強調され、スローになる。
この間、プレイヤーだけは通常の速度で動けるので
一気に敵をまとめて倒せる。ガンマンの早撃ちで複数の敵を一気にさばく
映画のようなシーンを自分の手で味わえるわけだ。
当然、弾が切れたらリロードしなければならないが
あるスキルを習得すると この状態の時だけショットガン使用中は
弾切れしなくなるので、有効射程内なら圧倒的な火力を振り回せる。
画面右上のゲージが溜まっていると
致命的な一撃をQTEで避けることも可能になる。
が、そのQTEは左右どちらかに避けるかの二択なので
最後の最後になる危機回避の切り札程度に思っておこう。
このゲーム、チェックポイントが割と多いので
死んでも げんなりするほど前に戻されることはないが。
赤いドラム缶を撃つと爆発する良い意味で
FPSお馴染みのギミックもあれば、照準をズームアップした時に
ある程度カーソルに近い敵へ自動的に合わせてくれるオートエイムもある。
西部劇では これまた お馴染みの決闘もある。
ボス戦はFPSでの撃ち合いのあと、
決闘でケリを付ける二段構えの仕組み。
グラフィックは今の目で見ても決して見劣りせず、
ストーリーは西部劇の渋さ、雰囲気、格好良さを十二分に味わえる。
操作性もオートエイムのおかげで狙いにくいこともない。
ボス登場シーンなども、こうしたコミック風カットシーンが入って面白い。
しかし見逃せない欠点もいくつか存在する。
まず決闘が非常に わかりにくい。
やたらフラフラして徐々に小さくなるカーソルを制御し、
相手の頭に当てながらフォーカス%を上げ、
さらに敵がウロウロするので手の位置を左・真ん中・右で
スピード%が上がる位置をその都度 調整しなければならない。
この決闘は早撃ちではなくボスに対応したフォーカスとスピード、
両方規定値まで上げられないと負けるという仕組みなのだが
スピード%とフォーカス%の表示が画面左側と右側に離れていて、
敵が銃を撃つ瞬間に こちらも撃たないといけないため、
敵の指にも注視していなければいけない。
画面の左側と右側、そして敵の指を注視しなきゃいけないって
目線をどこに置いておけばいいんだよ! 最後まで全くコツ掴めなかったわ!
フラフラ動くカーソルを制御しなきゃいけないし、
やることが地味なのにやたらと難しい。
カーソルは頭じゃないとフォーカス%が増えないのもいやらしい。
やたら開けた場所で戦うことが多いので
ショットガンを持っても使いにくいことが多い。
結局はハンドガンとライフルを持つのが最適な状態。
時代的に仕方ないとはいえ、銃の種類が少ないので
使い分けられるほどの楽しさがあるわけでもない。
こちらがライフルを使ってギリギリ見えるという位置からでも
ザコ敵でも平然と腰だめ撃ちで当ててくる信じられないエイムなのに
体力自然回復式とはいえダメージエフェクトが
画面にモザイクが掛かるようなものなので見辛すぎる。
ダメージを受けて危ないって時に、視認性をも悪くしてどうするんだよ!
カバーポジションが少ない広いところでの撃ち合いが多く、
敵の狙いが正確すぎるが故に籠って狙撃を繰り返す
単調な撃ち合いばかりが長々と続くような感じ。
ボス戦や難易度の高いところだと四方八方から敵がやってきて
早く倒さないと数の暴力に飲まれて死ぬ、
みたいな安直な難易度の上げ方が点々と多いのも気になった。
というか、最後までそれだったな・・・。
敵が不自然にプレイヤーの位置を正確な探知をしているせいで
カバーポジションを変えながら敵の側面を突くようなこともできない・・・。
サイラスが賞金首を狙い続けた結果、
自分は賞金首たちよりも下衆な殺人鬼へと成り下がっているのではないか?
そのような自問自答を繰り返してなお、何故賞金首を追い続けたのか?
そうしたサイラスの影を追っていくようなストーリーは興味深い。
ステージの各所に落ちているコレクションアイテムを拾うことで
よりストーリーを詳しく知れるのは悪くないが、
隠しアイテムに近いものが多いので大変。
良くも悪くも2013年と古めのFPSなところ。
ストーリーは西部劇が好きな人なら引き込まれると思うが、
システム的な作りの古さは今だとキツイ。
プレイステーション3やsteamよりもニンテンドースイッチ版の方が
妙に値段が高いのもあって、余計にオススメしづらい。
照準補正があっても囲まれることが多いシビアさから、
FPS初心者には間違いなくオススメできない。
よっぽどニンテンドースイッチで西部劇に飢えているなら・・・ってぐらい。
ニンテンドースイッチでFPSに飢えているなら、自分はDOOMをオススメするぞ!