これがアーケードの洗礼!まさに鬼!悪魔!アーケード版 悪魔城ドラキュラ
コナミのアーケードクラシックス アニバーサリーコレクションに
収録されているアーケード版の悪魔城ドラキュラをクリアしたから
簡単に紹介するぞ! まさに悪魔そのものとしか言いようがない内容!
アニバーサリーコレクションの記事は こちらで。
ちなみに自分の悪魔城経験値は初代のファミコンディスク版とファミコンミニ版、
スーパーファミコンの悪魔城ドラキュラに
PSPの悪魔城ドラキュラXクロニクルと月下の夜想曲。
カウントしていいのか わからないが
Xクロニクルに同時収録されている あくまぢょおどらきゅらXと
メダルゲームの悪魔城ドラキュラ ザ・メダルもやったことある。
オープニングデモでは、まさかのシモンの結婚式から始まる。
が、その最中に花嫁が さらわれたので悪魔城へと助けに向かう
悪魔城にしては異色の始まり方だな!
操作はシンプル。左右の移動を除けばジャンプとムチ攻撃の2ボタンに
上を入れながらムチ攻撃ボタンでハートを消費してサブウェポン攻撃。
サブウェポンは1ボタンで出せるようになるオプションもある。
ジャンプは下り際に少しだけ調整できるぐらいかな。
悪魔樹ドラキュラのゴシックホラーな雰囲気は文句無し。
このアーケード版が出た時には すでにファミコンディスク版が出ていたものの、
それらの移植やアレンジなどではなく完全新作。
ステージもグラフィックも音楽も新規。
だが、お世辞にも出来が良いかと言われるとそうでもない。
確かに音楽やグラフィックは良い。
ステージ1で隠れてしまう画面左下のステージ表記で最初の違和感が浮かぶ。
残機という概念はなく、体力かタイムがゼロになったらゲームオーバー。
コイン投入でコンティニューは出来るし、
点々とコンティニューポイントはあるが意外と少ないので
「えっ!こっからなの?!」と、思わぬところまで戻されることも多い。
シモンの動きも硬いし小さなコウモリや飛び道具が
やたらと飛んでくる上に軌道がユラユラしていて避けにくい。
しかも上の画像の通りコウモリは背景に半ば同化しているという
妙にリアルなところに拘っているので、ことさら避けにくい。
数もやたらと多い。
アイテムは色々あるが、ダイナマイトやブーメランとか
他の悪魔城をやってると違和感あるな!
剣は探索型だと よくある武器だが、シモンが使うとなると違和感あるな!
ちなみに最強アイテムは文句無しで懐中時計。
時間を止めて敵の動きを止めるのだが、なんとボスすら止められる。
むしろこれが前提のようなゲームバランスなので、
他のサブウェポンを うっかりで取るとムンクの叫びになってしまう。
ムチを使ってるわりにリーチは短い。
敵よりも、他の悪魔城よりも性能が劣るシモン。
回復アイテムが存在しないシビアさ。
そして背景に溶け込みすぎている敵キャラなど、
横スクロールアクションゲームタイプの悪魔城は
難しく手ごたえのあるものが多いが、
このアーケード版は調整不足の感じが否めない。
ムチもやたら攻撃力が低く、しゃがまないと当たらないのに
次から次へと出てきて一撃で倒せない上に
移動速度も速いので無視もできない敵に襲われるのがストレスになる。
横にしかムチを触れない、
サブウェポンも特定の軌道で飛んでいって攻撃できないのに
階段の真下を陣取るように溜まっていることも。
右往左往してくれているのならいいのだが、
プレイヤーを追従しているので真下から どいてくれない。
ダメージ覚悟で突っ切るか、事前に知っていて
それに合わせたサブウェポンをチョイスする必要がある。
この小さいやつ、ボス戦にも出てくる上
無限湧きだからタチが悪いにもほどがある。
ザコも一部、倒したら亡霊となって飛んでくる敵もいるが
見た目では わからないので倒した直後にダメージを受けてしまうことも。
ランダムで上から物を落としてくるボスは
本当にランダムなので回避不能のパターンを引くことも。
道中もボスも非常に厳しいのに、
ラスボスは欠伸が出るほど弱いのも違和感が凄い。
ラストはシモンと花嫁が一緒に崩れる悪魔城を眺める1枚絵はあるが、
すぐさま2週目へ突入。本当に『すぐ』なので余韻がない。
アーケードなので「はい次!」となるのは仕方ないが、それにしてもさ!
周回すると敵の動きが早くなるので、より地獄へと突入する。
音楽とグラフィックと演出は良いものの、
根本的なゲームバランスが全くダメ。
いやらしすぎる敵の性能にシモンが全く追いついていない。
悪魔城の貴重な歴史を紐解きたい人以外にはオススメできない。
紐解きたくない人には、コレクションソフトの中の1本としても
遊ぶことはオススメしづらい。