苛烈な攻撃をさばいて敵を倒せ!水の流れと水圧を使った2Dアクション! ミズバク大冒険
なんとなくで買ったら
アーケードアーカイブスのミズバク大冒険を紹介。
値段は838円と、いつものアケアカ価格。
プレイヤーは水使いの末裔であるカバのヒポポとなって
火の国にさらわれた仲間たちの救出とウッディレイクを守るため
ファイヤーサタンを倒しにいくというストーリー。
ジャンルは横スクロールアクションゲームで操作は簡単。
ジャンプとミズバクダンを投げるアタックの2ボタンだけ。
ステージは分岐はあれど迷路的な構造はないので
気にせず先へ先へと進んでいけばゴールかボスへと辿り着ける。
敵の倒し方はミズバクダンを直接当てるか、
ミズバクダンが地形や敵に当たって中の水が出てくる。
それに当てると敵が気絶し、その状態で敵に触れることで倒せる。
ボスはミズバクダンを当てるか水を当てれば体力を減らせるので、
それで体力ゲージをゼロにすれば勝利。
気絶した敵に触れると吹っ飛んでいくから
それを他の敵に当てれば連鎖的に倒すことができる。
ミズバクダンは敵に当たらなければ ある程度弾み飛ぶ性質を持つので
下の段にいる敵を反射で当てる芸当も可能。
このゲーム、敵は特定の場所で3~6匹ほどまとめて湧いてくるため
一気に倒す爽快さはある。ただ、特定の場所で空間が開いて
いきなり湧いてくるので初見だと不意打ちを受けてやられやすい。
ライフ性ではなく、一撃でアウトな方式なので余計に厳しい。
しかも敵は地形に炎が伝う攻撃をしてくることもあるので
倒したと思っても炎が伝ってきて それにあたってアウト、なんてことも。
幸い、やられた時の復帰が ほぼ直前からのリスタートなのは救い。
ミズバクダンは爆弾ではなく水が詰まった爆弾なので、
割れることで水が出てくるのは当然だが
地形に沿って画像のように水が流れていく。
ミズバクダンは普通だと連射が効くが、
アタックボタンを押し続けていればミズバクダンをチャージする。
チャージすることで大きくなり、より大量の水が流れ出るように。
この『流れ』を使うことで普通にミズバクダンを投げても
届かない位置の敵を攻撃したり、水圧を利用して先へ進む仕掛けを動かしたりできる。
ただし、ヒポポも水圧を影響を僅かだが受けてしまうため、
それで流されることで思わぬ移動ミスを招いてしまうこともある。
アイテムも豊富で、かなり強力なものでも
普通に道中に出てくるから積極的に回収していこう。
しかし、クリアしたりやられてしまうとアイテムの効果は消えてしまうため
無理して回収してやられるぐらいならスルーしてしまう勇気も持とう。
水の流れを使ったゲームとして独自性はあるものの、
内容的には王道な2Dアクションゲームなんだな。
・・・と思われるが、中身は結構な高難易度に仕上がっている。
まず、ヒポポの動きが非常に遅い。
一応ゲーム全体がヒポポに合わせているため
普通は敵やギミックに追われるようなことはないのだが
単純に移動もジャンプも動きが遅いから
とっさの攻撃を避けるのに間に合わないことが多い。
ジャンプの空中制御もあまり効かないので慣れないうちは難しい。
ジャンプが遅いので他のアクションゲームの間隔でやると
中盤から針が増えてくるのもあって、
上手いこと飛び越えきれず針に触れてしまう。
出現する敵も基本的に多く、
10回ぐらいミズバクダンを投げないと倒しきれない敵も
出てくるようになったりするので、ミズバクダンを投げている間に
倒しきれず敵に追い詰められ、やられてしまうことも。
逃げようにもヒポポの移動速度が なかなかそれを許してくれない。
ミズバクダンはヒポポの体の上の方で構えてそのまま投げるため、
近すぎる敵だと投げても上を通り過ぎて当たらないこともある。
ボスもヒポポの運動性の低さに反して弾を まき散らしたり
広範囲を突撃してくる攻撃技を持つやつがほとんど。
しかも体力が50%を切るぐらいまで減らすと
攻撃パターンが厳しいものに変わる。
上手いこと体力を調整して連続攻撃で倒しきるのも手。
確かにボス戦は難しいものは多いが画像を見ての通り、
敵の弾を相殺したうえで水の流れを利用してボスに当てる、
みたいなことができるのはこのゲーム独自性として非常に面白い。
ジャンプも空中制御があまり効かないということは、
前ジャンプして後ろを振り向き、ミズバクダンを投げながら逃げるという
魔界村の逃げ攻撃のような芸当も可能なので、
これと水の流れを考慮していけば意外と突破しやすく感じる状況も多い。
しかし、そう考えるとチャージすることがメインにも思えるが、
チャージするとミズバクダンが大きくなって下へ投げ落とそうと思っても
その小さい穴を飛び越えてしまい、下側へ落ちにくくなってしまう。
下へ落とせる範囲で水を少しでも多く流せるようにするため、
あえてチャージの途中で投げるテクも大事。
ボスは弾まみれな上に移動範囲が狭く、ザコは数で押してくるため
上手く攻撃パターンを見つけ、戦うべきポイントと相殺すべきポイントを
考えないといけないのは間違いないのだが、
水の流れを使うゲームプレイとチャージの大小で変わるミズバクダンの扱いは
このゲームでしか味わえない楽しさは間違いなくある。
操作は簡単でも考えるべきポイントが多く、
そのポイントがわかればわかるほど深さが増してくるゲームと言える。
問題は そのような内容の都合上、かなりゲーマー向けなのだが
見た目が子供向けのコミカルチックなものなので
ターゲット層に若干食い違いを感じなくもないが、
骨太で面白いので少しでも興味の湧いた人なら流れに乗ってもらいたい。