三国志の世界へ殴り込み！武器に拳になんでもあり！ストーリーのオンラインプレイはバグとの闘い！くにおくんの三国志だよ全員集合

今回紹介するゲームはくにおくんの三国志だよ全員集合！
ニンテンドースイッチ版は２０２１年の１２月に出ていたが、
プレイステーション４とsteamでは２０２２年の７月２１日に発売。
自分がプレイしたのはプレイステーション４版。

章別・難易度別にプレイする方式で、推奨レベルも記載されている。
難易度は１つ１つ全章をクリアしないと上のものが解禁されない方式。

ストーリーは黄巾族との闘いから赤壁の戦いまで。
関羽（くにお）、劉備（ごうだ）、張飛（ごだい）の３人が
桃園の誓いを行うところから始まるが、
全体的にはギャグとほんのメタネタを混ぜたライトなノリで進行する。

くにおくんを知らなくても三国志は知ってるって人がプレイしても
さすがにキャラの口調はともかく、ある程度は大丈夫かな。

くにおくん恒例のケンカアクションはパワーアップしていて、
敵の数も一度にたくさん出てくるので次から次へと
ボコボコにしていく爽快さはバッチリ。

必殺技は技屋さんで買った技の書を読んだり
特定の組み合わせを使うと超必殺技を覚えたりするので
色んな技を使っていくのが良い。
技を買う時、さすがに使い勝手は実際に使わなければわからないが
どんな技かをショートムービーで見られるので
事前にチェックしておけるのはありがたい。

過去作の気力は体力がなくなったときに
一定値を体力に還元するステータスだったが、
熱血物語ＳＰに引き続き今作の気力は超必殺技を使用するときに消費する。
気力の回復は敵を攻撃すれば溜まっていくので、
敵をガンガン攻撃していっていざという時に発動し、
緊急回避から多数の敵を巻き込むように使って有利に進めていこう。

他にも気力は熱血乱舞を使用するときにも消費し、
これは攻撃をくらっている最中でも発動出来て
周囲の敵を吹き飛ばしながら自分や味方以外の動きがゆっくりになり、
一方的に攻撃し放題の状態になる。

今作は敵の数が一度にたくさん出てくるうえ、
かなり積極的に攻撃してくるので超必殺技を会得していないときや
攻撃的な超必殺技、緊急脱出やその後の状況がよくなる熱血乱舞と
使い分けるのも面白い。熱血乱舞はオンラインプレイ中の味方も
スロー化の影響を受けずに敵を殴り放題となるので
気力がない時の味方の補助に発動させるのもアリ。

ゲームを進めると計略も習得でき、
専用の計略ゲージを消費して今居るマップ全体に攻撃ができる。
計略ゲージは敵が落とす巻物で回復できるし、
発動させると迫力あるムービーが流れるので見ていても面白い。
毎回ムービーが流れるのはテンポが悪いと思うようならカットも出来る。

マップはかなり多く、メインストーリーとサブクエストがあるが、
サブクエストは青、メインストーリーは赤のマーカーが付いてて
一度訪れた場所へはファストトラベルが可能なので
移動面に不自由は感じないかな。

装備をつけてステータスを強化、レベルが上がったら自由にステータスを割り振り、
食事で一定時間ステータス上昇、先へ進むのが危ないかなと思ったら
携帯できる回復アイテムを持ち込んで備えておくといった具合に
アクションが苦手な人でも他の面でのフォローが効いている。
アクションが上手くても多数の敵を一気に巻き込んで
大ダメージの元に叩き伏せるのは爽快なので装備はぜひ更新していこう。

おまけモードである三国英雄録は４人までローカル・オンラインプレイに対応。
こちらは本編のような育成要素はないかわりに
本編では使えなかったキャラやゲストキャラを使ってプレイできる
専用のベルトスクロールアクションとなっている。

自分がお気に入りなのはくにまさ。
ちゃんとジャンプパンチ攻撃すると専用のアッパーになったり
マッハキックやマッハパンチはボタンを追加入力で
マッハキック２、マッハパンチ２に派生したりと
特殊仕様で原作を再現してて本当に嬉しい。

ボスは本編のものと同じだがボスのセリフは
このモード専用のものがあったりして凝っている。
闘う相手が関羽たち以外になることもあるからそれはそうかもしれないが。

「おまけの三国英雄録はオンライン対応なら本編は？」
と思われるが、本編もオンライン対応。
ただし、こちらは関羽と周倉の２人まで。
劉備たちは特定の場所でＮＰＣとして一緒に戦ってくれるだけ。
ただし、周倉を操作していても装備や必殺技などは
そのプレイヤーのキャラクターデータと共通しているので
友達と一緒に遊んだあとで１人プレイすれば
そのレベル・装備・必殺技を引き継いでプレイできる。

しかし見逃せない欠点も多数存在。
周回プレイしていくことで上の難易度を解禁していくのだが、
まず１週しないと装備に特殊能力が付与されたものを敵が落とす、
いわゆるハクスラ要素が全く存在しない点。
１週目からこれがあればもっとザコを積極的に倒したくなるだろうに。
高難易度だとザコとボスの性能差がありすぎて
ザコはあくびが出るほどだがボスにはあっという間に倒されてしまう、
といった具合になっている。
２人プレイだと倒れた仲間を体力フルで起こすことができるので、
そちらか料理によるブーストを活用しよう。

名声値で別ルートに分岐する仕組みはあるのだが、
サブクエストをクリアして名声値をあげなければいけないのに
そのサブクエストがおつかいばかりで単調・退屈。
さらに条件を満たしたうえで特定の場所に行く必要があるので
もう少しアップデートでわかりやすくしてほしいなとは思う。

せっかくのアクション部分は楽しいのだが、
急にプレイアビリティの低い細かい足場を乗り継がなければいけない
ジャンプアクションがあったりするも不満点。
ちょっとした谷間を超える程度ならともかく、
やや滑るような操作感覚でマリオのような細かい足場の乗り継ぎをしたうえで
アイテムを投げてスイッチを押さなければいけない、みたいなところもある。
落ちたらアイテムを失ってしまうので文字通り一発でいかなければいけない。
落としてもアイテムが近くに落ちていたり画面スクロールで復活するのだが、
救済するのはそこじゃないと思う。

そしてここからが不満点の本番と言うべき部分。
ストーリーのオンラインプレイにあたる。
まず、メニュー画面を開くともう１人のプレイヤーも強制的にメニューが開き、
片方がメニュー画面を閉じるともう１人のプレイヤーの
メニュー画面も強制的に閉じられる。
これは事前にゲーム側で知らされないため、
「えっ？なんで今メニュー開いたの？バグ？」
「あれ？メニュー開いたのに勝手に閉じた？バグ？」
といった具合に混乱の元となっている。

必殺技は書物を使わないと覚えない、セットしないと使えない、
ステータスは割り振らないとレベルが上がっても意味がない、
メニュー画面におけるこのゲームの要素は絶対に見逃せないポイントなので
これはＴＩＰなどで必ず事前に説明すべきポイント。

そして買い物をしている時にもう１人のプレイヤーがメニュー画面を開くと
買い物をしていたプレイヤーはメニュー画面は開けても
メニュー画面の操作ができないバグが存在する。
ボイスチャットなどで相方が買い物をしているか・しようとしているかどうか
必ず確認できる手段がないのにこのバグがあるのは致命的。

無限ロードのままゲームが進行しなくなったり
突然ゲームが落ちたりする現象もあるので、
オンラインプレイを後付けの突貫作業で付けた弊害が出てきている。

ストーリーの会話パートは〇ボタンで高速早送りができるのだが、
オンラインプレイでこの機能を使ってしまうと
必ず落ちてしまう致命的な不具合もある。
１週目ならまだしも、２週目以降はルート分岐まで
会話を飛ばそうとすると思うが、手動送りにしないと簡単に切断されてしまう。
これぐらいは簡単に発見できるバグだろうから一早く直してほしい。