無茶移植だが、執念を感じるGBA版クレイジータクシー! CRAZY TAXI CATCH THE RID
前からずっと欲しかったGBA版クレイジータクシーこと
クレイジータクシー キャッチ・ア・ライドをついに購入。
ネットショップ複数を跨いでウォッチしまくったかいがあった!
クレイジータクシーといえば、
客を乗せて制限時間までに既定の場所へ運びさえできれば
あとは物や他の車を吹っ飛ばそうがトンデモショートカットだろうが
なんでもOKという超豪快すぎるカーアクションゲーム。
タクシーゲームなのにコマンド技まである始末。
自分はクレイジータクシー1と2が1本になったPSP版から入ったものの、
あまりの豪快さに一発でファンになってしまった。
それ以降、特に新作やリメイクや移植が全然なく、
ファンになったものの気持ちをどこへ向けていいのかわからないが
こうしてGBA版へと改めて向けたのであった。
クレイジータクシーはドリームキャスト、XBOX、
プレイステーション2、ゲームキューブなどで移植されたタイトル。
それをGBAへ移植するのは無茶としか言いようがないと思うだろう。
実際、無茶をやっているのかゲームスタート前に
GBAであるにも関わらずロード時間が存在する。
だが、ロード時間が終わって始まるのは、間違いなくクレイジータクシー。
画質は非常に悪く、遠景まで描写されないものの
客を乗せ、コマンド技で かっとばし、目的地まで運んでいく。
確かに画質は悪いし、色んな吹っ飛ばせる小物はなくなり、
電柱などは すり抜けるようになってはいるが、
間違いなくクレイジータクシー1のマップを再現している。
クレイジータクシー3のあとに発売されたからか、
クレイジーダッシュをすると炎のエフェクトが出てわかりやすい。
リミッターカットもあるので ぶっとばす爽快さもある。
ミニゲーム的なクレイジーボックスもステージ数は減っているが
ばっちり収録。3分・5分・10分・アーケードモードも搭載、
オプションで時間制限に関する項目も多少はいじれたりするが、
そこを踏まえた上でも、ファン相手でも やはりオススメしづらい。
まず、距離が近いけど儲けも少ない赤マーカーの客の制限時間が短すぎる。
他機種版の感覚でやっていると目的地まで3分の2ぐらいまでの距離しか進めず
タイムオーバーになってしまう。オレンジマーカーの客でも かなりキツイ。
逆に黄色マーカーの客は非常に緩い。
このような極端なことになっているので、黄色マーカーを狙うプレイになりやすい。
だが、遠景まで描写されないゲームの都合上、
黄色マーカーだけを狙っていると1~2分ドライブで流すことにもなってしまう。
他機種版の感覚でやっているとクレイジーダッシュすら難しいのも難点。
といっても、これはギアチェンジしたあと2テンポぐらい遅れて
アクセルを入れるのがコツかな。
操作性の問題はクレイジーダッシュより左右にフラつきやすいほうがキツイ。
他の車にぶつかっても吹っ飛ばす力が他機種版より弱いので
ぶつかった車が他の車と ぶつかって、このように障害物の塊と化してしまう。
20FPS出てるかどうかなので、かなり操作に慣れるのが難しい。
BGMもドリームキャストやアーケードにあったオフスプリングの曲を
なんだかそれっぽく再現したものしか流れないのは・・・さすがに仕方ない・・・。
スリープモードが無いのは少し寂しいが、
元々1プレイがそこまで長引くわけでもないから大丈夫ではあるかも。
今遊ぶには、完全なファンアイテムとして考えても苦しい。
しかし、移植度としては荒いものの全く遊べないわけでもない。
なによりGBAという小さなカセットでクレイジータクシーを表現し、
ミニゲームまで収録している製作者の執念と根性は凄まじい。
この無茶移植の根性に胸を打たれた人は購入してみてほしい。
水中走行は容量の都合でオミットされているが、
そのかわり水上走行が可能という
シリーズの中で最上級のクレイジー要素が足されたことも見逃してはならない。