『アーケード版』にどれだけ価値を見出せるか!?アーケードアーカイブス版サムライスピリッツ零SPECIAL
アーケードアーカイブスにもやってきた! サムライスピリッツ零スペシャル!
プレイステーション4とVITAでは移植されていたが、
アーケード版そのままでの移植は本当の意味でコレが初。
ネオジオROMへの移植も大人の事情により検閲されていた。
そういった騒動や どういった検閲かは
『サムライスピリッツ零SPLECIAL問題』的な感じで検索すれば見つかるはず。
当時、したらば(主にリムルルスレと炎邪スレ)に入り浸っていたので
自分は その様子をリアルタイムで見ていた。
リムルルスレでは「リムルル使いのプロってどんな奴だろうな」
「海原雄山みたいなのがどっしり座ったらピンク色のリムルル選ぶような?」
といった明後日の方向に向いた流れがあったのを覚えている。
話が逸れてしまった。もちろん海外版も入っているし、
アーケードアーカイブスシリーズ恒例の
ハイスコアモードやキャラバンモードも収録、
・・・が、この2モードが これほど似つかわしくないゲームもないな!
ちなみに初期設定だと残虐レベルが2なので
オプションで3にしないと残虐演出は無し。
サムライスピリッツは強斬りの威力が高いゲームだが、
零SPLECIALの前作、サムライスピリッツ零から追加された剣気ゲージが重要。
今作は常に攻撃力が高いわけではなく、このゲージが多ければ多いほど高い。
しかし、最大になる直前と最大とでは大きく違う。
格闘ゲームとして重要な牽制でも剣気を散らしてしまうため、
余計に振ると攻撃力を減らしてしまう。
だからこそ待ちゲーになりがちだが、原点回帰にも繋がっている。
そうした硬直からガードをこじ開けて攻撃を当てた時や、
ここぞというところで剣気最大の強斬りを入れた時は文句無しの爽快感だ。
零では強すぎる感はあったが相手がスローモーションになり、
効果時間中は斬り放題となる無の境地だったが、
カウンターとなるシステムで絶命奥義が登場。
条件は複数あれど、当たれば一撃で倒すことができる。
この絶命奥義の演出で色々と賛否は生まれたものの、
一強だった無の境地に対するシステムが出来たことで
境地ゲージ変換効率の悪いキャラでも対抗手段が出来たことは非常に良い。
キャラのイラストも渋みがある。
リムルルも可愛さと絵のタッチが上手く合っている。
こんなキャラが「いざ尋常に」と言われても無理でしょ。
サムライスピリッツシリーズの中でもバランスは取れているが、
それはあくまでも対戦やキャラクター間の話。
欠点は やはりCPU戦となってしまう。
初めて格ゲーを触るモードは1人用だろう。
トレーニングを触れる人も居るだろうが、
このアーケードアーカイブス版サムライスピリッツ零SPECIALは
アーケード準拠の移植なのでトレーニングは無し。
であるにも関わらず、CPUが超反応すぎる。
なんと弱斬りを出してから全キャラ共通で使える当身技こと、
『弾き』で大きなスキを作られては強斬りで体力を大きく持っていかれ、
やたら堅牢にガードしながら近寄られては投げられる、
猶予が1フレームしかないかわりに体力7~9割持っていく
プレイヤーなら浪漫技と言われる六道烈火を
画面端以外でなら100%決めてくるなど凶悪。
天草四郎時貞から絶命奥義か無の境地中に出せる一閃を当てないと
そこで強制終了してしまうのに説明が全くないのも不親切。
ガチガチのパターンゲーではあるので
そうしたパターンを見切って戦うのは面白みはあっても
対戦のトレーニングには全くならない。
対戦相手がいない人は素直にオンライン対戦モードのある
プレイステーション4とVITAで配信されている方を買おう。
サムライスピリッツ零SPECIALはボタン同時押しが多いゲームだが、
オプションで1ボタンに「〇ボタン+●ボタン」のような設定が可能。
・・・でも、同時押し数の多さがボタンの数に追いついていない上、
『A+B』と『B+C』を設定したボタンを同時押ししても
『A+B+C』の同時押しが出たり出なかったり妙に不安定。
プレイステーション4やVITAのは この場合、
同時押しすればA+B+Cとして反応したのに・・・。
アーケード版そのままの移植だからコイン投入ボタンと
スタートボタンの2つが絶対ないといけないという点が足を引っ張っている。
アーケードアーカイブス版は
リアルで対戦に付き合ってくれる人がいれば良し。
その環境が無い人は・・・資料的な意味とハイスコアモードや
キャラバンモードに どれだけ価値を見出せるか・・・かな。