評価するのが難しい骨太な外伝作！メトロイドプライム・フェデレーションフォース

発売して３年経つ今になってだが、
３ＤＳのメトロイドプライム・フェデレーションフォースの紹介！
メトロイドプライム４の発売がワケあって延期になってしまったが、
今作は同じシリーズだが開発方面とは違う意味で複雑な流れを持ったゲームだ。

元々このゲームは２０１５年のＥ３で今作が発表されたが、
当時メトロイドシリーズとしてはメトロイド アザーＭの発売が２０１０年。
つまり５年ぶりとなるシリーズ新作。メトロイドはハードな世界観も魅力の１つだが
この記事の一番上にある画像を見ての通り、デフォルメされたキャラクター。
そしてＰＶでは大きなボールを撃ち押し合うスポーツミニゲーム。

これらの要素が海外のファン層に悪い意味で点火。
発売停止を求める署名運動が起きるどころか１万件以上集まったほどだ。

前年のＥ３がバケモノソフトであるスプラトゥーンの発表であり、
ミニゲームの部分のインパクトが強すぎたのも含め、
全く持ってタイミングや出す情報の順番が悪かったとしか言いようがない。
本編のマルチプレイを押していれば、多少は批判も少なかったかもしれないが、

今そんなことを言っても後出しジャンケンにすぎないので閑話休題。

肝心のゲームそのものはどうかと言うと、それは今から書いていこう。

ジャンルはＦＰＳ。
プレイヤーは銀河連邦軍の部隊である『フェデレーションフォース』の一員となり、
サムスによって倒されはしたものの、

残党ですら驚異的なスペースパイレーツを相手に
様々な惑星を調査する･･･というストーリー。
ちなみにストーリーモード、ミニゲームどちらも

ローカル通信・オンラインプレイに対応。

 

ジャンルはＦＰＳだが、メトロイドプライムシリーズなので
ロックオンやサイドステップがある。
武器はビームやミサイルと言ったお馴染みのものから
実弾に炎・氷・電撃を付与したものやセンサー爆弾、
ライフ回復弾や敵を引き付けるデコイ、敵の動きを遅くするスロービームなど
マルチプレイを考慮したサポートアイテムも存在。

メトロイドは１つの大きなステージを あちこち歩き回って
パワーアップアイテムを見つけていくのだが、
今作は１本道ミッション制のステージクリア型になっている。
１つ１つのステージは そこそこ広いのだが、
サムスのようにパワーアップアイテムを見つけ、
それらの相乗効果で より出来ることや探索範囲が増えていくことはない。

そう聞くとパワーアップできる要素は無いのかと思われそうだが、無くはない。
出撃前に３つまで装備できるチップという強化アイテムがある。
これはステージの各所に落ちていたり、ステージクリア時にもらえたりする。
なので、これを探すためにステージ的には１本道だが
ちょっとした横道があったりするので、そこでチップを入手といったものはある。

チップの効果は様々。
ビームの威力やミサイルの威力があがる、発射したミサイルが２つに分かれる、
ファイアショットでとどめを刺すと爆発する、センサー爆弾に凍結効果を付与、
受けるダメージ軽減と、こちらも攻撃補助や特殊なものまで存在。
１人プレイ専用で全ての武器２倍、ダメージ量は半分なんて超強力なものも。

ミッションの合間に会話が挟まり、ミッションについての説明や
他の星にはサムスに行ってもらっている等、
本編では あまり入ら無さそうな外伝らしい話が盛り込まれている。

サムスの強さを引き立たせる恐ろしい会話はコレですね･･･。
実際にミッションをプレイして、スペースパイレーツの恐ろしさを味わい、
死ぬような思いで ようやく敵の拠点を１つ破壊したぜ･･･と思ったら
その間にサムスが残り全部潰していたっていうね！
もう全部あいつ１人でいいんじゃないかな。
毎回ゼロからのスタートなので『強いサムス』が わかりにくかったが、
実際にプレイし、この会話を見て「マジかよ！？」となるのは間違いない。

メトロイドフュージョンのことを考えると「絶対やめとけ！！」

って言いたくなる会話の流れも！ 悪いこと言わんからやめろ！！

照準操作にＣスティックやジャイロ操作があり、
ミッションによっては防衛ミッションや
ちょっとしたギミックがあったりとメリハリはある。
ＤＳのメトロイドプライムハンターズはボスの使いまわしがあったが、
今作は そういった使いまわしがないのも気合の入れ具合が伺えるし、
倒し方も ちょっとした捻りが効いている敵も居て、それがまたメトロイドらしい。
キャラがデフォルメされていようと雰囲気の全体的な暗さや
状況に応じてＢＧＭが変わったりする細かさは作りの丁寧さが見える。

だが欠点もある。まず、探索や成長による

行動範囲の広がりがないのでメトロイドを遊んでいる感触は薄い。
そこは外伝作ということで良いとしても、１人で遊ぶ専用の超強化チップがあろうと
全体的にマルチプレイが前提とした作りなのか、ザコキャラの数がやたらと多い。

運送や防衛ミッションを１人でやると

明らかに手数が足りないのに手間が掛かるようなギミックがあったり

敵の攻撃が四方八方から飛んできたりする。

難易度を下げることはできないので根本的な難易度が高め。

なのにミッション失敗したり、途中で帰還やオンライン中なら回線落ちした時でも
チップが確率で破損して消滅してしまうことがあるのは酷い。
それでミッション終了時に手に入るチップはランダム。
せめて消滅じゃなく、１～２回の間ミッションで使用不可程度に･･･。

マルチ前提のような難易度の高さ、

メトロイドシリーズらしさが半端に薄いが

外伝作なのでシリーズ初心者にはオススメできず、
シリーズファンにはストーリー目当てならギリギリ･･･といったところ。

かなりアクとクセが強く、評価が大きく別れやすいゲーム。
自分は好きではある１本だが、運送や防衛ミッションの難易度の高さで
１人プレイは再プレイする気は起きないという複雑なポジション。