ひまつぶし

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シリーズ1爽快なアクションとディズニー愛! そして曖昧すぎるXIII機関と複雑怪奇なストーリー! キングダムハーツ3

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クリアまでプレイしたのでレビューするぞ!キングダムハーツ3!
キングダムハーツスクウェア・エニックスが送るディズニーとのコラボゲームで、
2002年に1作目が生まれ、数多くのスピンオフとリメイクを経て
ようやく2019年に3が発売したのだ!
2013年にE3でPVが公開されてから6年・・・本当に長かったな・・・

 

 

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ジャンルはアクションRPG。
プレイヤーは主人公のソラを操作して襲い掛かってくるハートレスやノーバディ、
XIII機関を退けて世界が闇に包まれるのを防ぐために戦う。

 

 

 

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バトル面は1作目から引き続いて今作も簡単操作で爽快なバトルを楽しめる。
ショートカットで魔法やアイテムをセットして自由に使えるし、
シチュエーション毎に使える特殊技もあれば
ドリームドロップディスタンスから追加されたフリーフローアクションも搭載。

 

 

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フリーフローアクションは壁やポールに向かって空中ダッシュすると
壁蹴りやポールを中心に大回転して敵に突っ込む特殊攻撃。
フリーフローアクションはMPを使わないので使いやすい。
ドリームドロップディスタンスだと非常に強かったが、やや弱体化。
無限にジャンプも出来なくなった。それでも有効な攻撃手段ではある。

 

 

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過去作と比べて今作のバトルの手触りが非常に良く、
攻撃した時の敵への追尾性が高く、空中攻撃も驚くほど追尾する。
ソラ3人分ぐらいの高さに居る敵にもジャンプしてからの攻撃で難なく当たるほど。
地上でも空中でも移動しながら魔法を使うと滑りながら使用するため、
魔法を使いながら接近し、そのままコンボを叩き込む芸当も可能。
魔法の追尾性も上がっているので使いやすい。

 

 

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難易度がスタンダードでもザコ戦ならボタン連打で勝てるほど緩めだが、
ボス戦は ごり押しのみで勝つのは難しく、

防御や回避を駆使して戦う引き締めのあるバランス。
レベルを上げればボス戦でも緩くなってくる作り。

 

 

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他にもキーブレード毎に使い続けるとシチュエーションコマンドが発生。
武器が変化したり、ソラが特殊なフォームに変化して
専用技を発動できるようになったり、
さらにまた別の武器へ変化したりとアクションの幅が広い。
全部のキーブレードに違うものが設定されているので色々使ってみたくなる。
レベルを上げればアビリティも覚えて反撃技や空中受け身なども習得できる。

 

 

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テーマパークにあるアトラクションをモチーフにした乗り物に乗って
敵を攻撃するアトラクションフローなんてものも。 

 

 

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まさにアトラクションのようなド派手な乗り物に乗って戦う技だが、
中にはボート的なものもあって水の流れを作り出しながら敵を攻撃する。

近年 水の流れの描写が良いゲームは多いものの、
それに加えて水の流れを立体的に制御して描写までしているのはスゴイ。

 

 

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今作も様々なディズニーの世界を冒険し、多くのキャラクターに出会い、
問題を解決して次の世界へ・・・というのを繰り返す流れ。
これまでは、その世界のディズニーキャラはレギュラーとなっている
ドナルドかグーフィー、どちらかを入れ替えなければいけなかったが
最大5人パーティとなっているので、そういった入れ替え無しで
同行してくれるメンバー全員での戦闘が可能。
世界毎に仲間になるキャラ専用の連携技もあるので必見。

 

 

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今作で新たに追加されたディズニー作品は
塔の上のラプンツェルトイ・ストーリーモンスターズ・インク
アナと雪の女王パイレーツ・オブ・カリビアンベイマックス
フルCGアニメや実写が混じっているが、ハードウェアスペックを活かして
それら原作の雰囲気をバッチリ表現できている。

 

 

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特に、ラプンツェルの髪の毛の動きや
パイレーツ・オブ・カリビアンのリアルさは必見。
いきなり実写テイストで、かつやたら気合の入ったグラフィックに驚いたよ!
ソラたちも それぞれの世界に合わせた格好に変わることもあるので見ていて楽しい。
トイ・ストーリーなら稼働フィギュアっぽい外見になったり、
モンスターズ・インクならモンスターっぽい外見になったりね。

 

 

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セリフや顔の表情もディズニーらしいコミカルさがあり、
ちょっとした会話でも、ムービーを見ているだけでも表情が緩んでくる。
こういった生き生きした描写で物語に引き込まれるぞ。
モバイルポータルというスマホのような端末を持っていて写真も撮れるが、
ディズニーキャラに向けると「写真を撮るのかい?」
「ちょっと待って!今ポーズするから!」「早く撮ってよ~」
など、各々リアクションが違うのが細かい。

 

 

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ディズニーキャラの必殺技や、彼らを交えた連携技も
ゲームプレイそのものがアトラクションとなっているかのように、
楽しませる工夫が そこらかしこに詰まっている。

 

 

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しかし見逃せない欠点もある。
それは長く続いたシリーズ物として、ストーリーを追いかけにくいこと。

ソフト内にストーリーを追いかけるためのムービーが収録されているものの、

それを事前に目を通さないといけないほど複雑。
非ナンバリングタイトルの方が数多く出ているが、
それらも全て本編に絡んでいる話があるので完全に話を理解する敷居が高い。


キングダムハーツ
キングダムハーツ
キングダムハーツチェインオブメモリーズ
キングダムハーツ358/2 Days
キングダムハーツコーデッド
キングダムハーツバースバイスリープ
キングダム ハーツ0・2バースバイスリープフラグメンタリーパッセージ
キングダムハーツドリームドロップディスタンス
キングダムハーツキー
キングダムハーツユニオンクロス
(完全版や移植・リメイクは除外)


これらを全てプレイしていなければ話を しっかり抑えられないのはキツイ。
中には映像作品としてリメイクされたものもあるが、
本当に映像のみで戦闘部分は全くなく、重要な戦闘がカットされていたり
戦闘開始→次のシーンでは戦闘終了、のように

ブツ切りで話の流れが掴みにくいものもある。

 

 

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今作はダークシーカー編の完結となっているので
ソラたちの長い旅の一区切りとはなっているが、
話が絡み合いすぎて ごちゃごちゃした印象が強い。

 

 

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さらにオープニングからムービーが非常に多く、長い。
ようやく自由に旅が出来る!って段階に行くまで2時間ほど掛かる。
ムービーを使うなら使うでゲームプレイとムービーをシームレスに繋げて
ムービーシーンへの切り替えの違和感を減らしたり

没入感の高まるような工夫が欲しいのに、
キングダムハーツ3は一瞬の暗転からムービーになる古臭い入り方をしている。

 

 

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XIII機関の連中は やたらと間を取りたがる話の仕方なので余計に長い。
おまけに意味深なことを言ってグーフィーやドナルドが「つまりは〇〇なんだな!」
と返したら最後にソラが「俺たちの心の繋がりは、お前らなんかに負けない!」
というテンプレートじみた内容に収まっている上、
ディズニーワールド1つ冒険すると だいたいこういう話が1~3回は入ってくる。
問題はXIII機関との会話が棒立ちばかりで、先ほど言ったように間を取る話し方で
ムービーとして全然ダメなのだ。目を離して耳だけで聞いていてもいいレベル。

 

 

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一方で、ディズニーキャラを使ったムービーは本当に気合が入ってて、
見ていても飽きないぐらいだ。こういったムービーなら
ディズニーキャラの魅力をふんだんに使った贅沢なもので、もっとあってもいいほど。
ちなみにXIII機関は中身の無い会話ばかりするクセに、
最後の最後になって ごそっと動き出すので
もっと序盤から少しずつ動かせや!って気分にもなる。

 

 

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やたら大事そうな役割を持ってそうな雰囲気は出していたが、
結局は最後にソードマスターヤマトのような出番で終わっていた。
ゲーム序盤から動いていたピートとマレフィセント
途中から無言でフェードアウトしてたし・・・

今作はあくまでもダークシーカー編が完結ということで
キングダムハーツ自体は続編が出ると思うため、
そちらに出番を渡したかったのだろうが2人の動向が謎すぎる・・・

 

 

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XIII機関を1人倒すたびにムービーが入るのも面倒だし、
ラスボスやXIII機関との戦闘も結局はシリーズ恒例の
瞬間移動から大ダメージ&連続ヒット攻撃の使い手ばかり。
これまたシリーズ恒例として、理由はあれど終盤のディズニーの要素は
ミッキー、ドナルド、グーフィーが出る以外は無いしね・・・

 

 

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まとめると、間違いなくアクションRPGとしては出来がいい。
アクションは簡単操作で爽快、しかしアビリティの付け替えや
フリーフローアクション、キーブレード毎に異なる武器の変化など、
コンボも戦闘も非常に楽しい。だが、ストーリーの描き方が絶妙にヘタ。
もっとうまいフォローの仕方があればなぁ・・・。

アクションゲーム方面としては強く薦められるけど、
ストーリー部分は ちょっと・・・という複雑なところ。

アクションかストーリーか、
どちらを重点に置くかで評価が若干揺れる複雑なポジションのゲーム。

 

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